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『源氏物語と鎌倉ー「河内本源氏物語」に生きた人々ー』◯西野真由美の社長ブログ

織田百合子さんの研究書『源氏物語と鎌倉ー「河内本源氏物語」に生きた人々ー』のご紹介です。
本書は研究書ですが、源氏物語や鎌倉を愛する一般の方々にも、構えることなく、グイグイ引き込まれながら読んでただけます。
著者の織田百合子さんは、早稲田文学賞受賞の作家であり、写真家。
著者は、考古学を学んだ新たな切り口から、鎌倉における『源氏物語』の成立過程を辿ります。
紫式部が書いた『源氏物語』。
しかし、紫式部自身の手書き原稿がのこっているわけではありません。
昔の人が「写本」として書き残してくれて、今に引き継がれているのです。
『源氏物語』の二大写本のひとつ「河内本源氏物語」は、鎌倉でつくられました。
鎌倉と京の有識者たちの交流図を付し、いくつもの写真も織り込みながら、流れる筆力で、当時の人々を取材しているかのようです。
武家文化ばかりが取り沙汰される鎌倉。
しかし、雅な平安文化を今に繋いだのは、その鎌倉だったのです。
世界に誇る日本文学の『源氏物語』と鎌倉。
鎌倉の新たな一面を発見できる一冊。
本書を読んでからの鎌倉散策は、また一段と味わい深いものになるでしょう。
西野真由美

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