skip to Main Content

銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

中島あやこ詩集『駅伝競走』◯西野真由美の社長ブログ

中島あやこさんのジュニアポエム二作目は、『駅伝競走』(日向山寿十郎絵・ジュニアポエムNo.219)です。
日本発祥の競技、駅伝競走。
一人、黙々とゴールを目指して走り続けるマラソンは感動をよびますが、襷をつなぐ駅伝競走は、心ふるわす競技です。
前詩集『もうひとつの部屋』(ジュニアポエムNo.89)から十年余、満を時しての上梓です。
爽やかな本詩集には、少年の眼差しがあふれています。
単身赴任だったのでしょうか。
父との再会の詩や、ドイツ暮らしの詩が収められた第1章の
「トイレットおばさん」の最後はこんな一節。
ぼくは
きっかり
二十ペニヒの
おしっこを飛ばす
今はユーロになっているドイツ。
チップなどの文化の違いまでもえがく詩篇。
タイトル詩「駅伝競走」は、
人生の応援ポエムともいえる作品。
きみは ただ
自らの歩幅(ストライド)をたよりに
きみ自身を主張せよ
卒業や入学など
人生の岐路に立つ若者へのプレゼントにもぴったりの詩集です。
西野真由美

Back To Top