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銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

『魅せられて -太陽の国から心の里へ-』布ぞうがん・感じる絵本○西野真由美

表装の技法をいかした「布ぞうがん」の作品集。
早水瑞枝さんの『魅せられて -太陽の国から心の里へ-』は、画集のような<感じる絵本>。
豊かな心は、命の厚みになります。
豊かな心は、細やかな森羅万象に呼応する感性そのもの。
豊かな人生、幸せな人生、やさしい心、思いやりのある心。
子どもから大人までの感性をみがく、<感じる絵本>の誕生です。
インドの仕立屋さんからの端切れやネクタイ、時にはご主人の着物の端切れまで。
たくさんの布たちの声に耳を澄ませて、細やかに刃先を操りながら生まれてきた作品たち。
作者の早水瑞枝さんのご主人は、鎌倉の妙本寺さんの貫首さま。
ご主人の着物の端切れは、意識したわけではなかったのに、気づけば仏塔になっていたそうです。
表装(表具)は、布や紙を貼って、巻物、掛物、書画帖、屏風、襖(ふすま)などに作り上げることです。
布ぞうがんは、布を素材に表現する新しい布絵(装芸画)です。
布には、それぞれの国の歴史や文化が染みこんでいて、小さなはぎれ一枚の向こうには、果てしない時間の宇宙がひろがっています。
布そのものの魅力、やさしさ、あたたかさ、力強さ、繊細さ、そして自然の恵みをいただいて、糸を紡ぐ人、織る人、染める人たちの想いがつまっています。
素材だけでなく、古来から地道な職人たちの、手塩にかけた表装という技法は、極めれば極めるほど奥深い、魂の結晶です。
銀の鈴社ギャラリーでは、この冬、11月30日(金)~12月9日(日)まで、本書の刊行記念展を開催します。
本展は、湘南邸園文化祭参加イベントでもあります。
絵本で感じたら、どうぞ銀の鈴ギャラリーで、現物の作品世界を堪能してください。
西野真由美
<ご案内>
早水瑞枝 布ぞうがん作品展
『魅せられて』
場所:銀の鈴ギャラリー 入場無料
会期:2012年11月30日(金)~12月9日(日)
時間:10:00~17:00 水曜定休

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