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銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

井上靖詩集『シリア沙漠の少年』復刊!

井上靖詩集『シリア沙漠の少年』(ジュニアポエムNo.32)が、井上靖文学館様等のご協力で復刊しました。
下記のように企画展も開催中です。
井上靖文学館 開催中の企画展
井上靖への視座「井上靖の詩・視・詞」展 
会期 2013年7月25日(木)~12月10日(火)

本詩集『シリア沙漠の少年』の初版は1985年8月25日。
四半世紀を経ての復刊です。
収載の43編は、次の7章にわけての収録です。
序詩
母とふるさと

青春

戦いの日
季節の詩
初期の行分け詩から、井上靖の詩作品の本流、散文詩まで。
抒情的な美しい作品から、哲学的な深い思索を誘う作品。
どの作品にも詩としてのきらめきがそこここに潜んでいて、その完成度の高さに圧倒されます。
絵は、駒宮録郎先生。
揺るぎない描写力と高度な技法に裏打ちされた絵が、詩の世界をそっと支えます。
ことに、<戦いの日>に収載されている作品「友」の挿画は、ご自身も出征し、北の大地での抑留生活を経験した画伯ならではの祈りのこもった絵には、その詩作品の胸を掻き毟られるような切なさを、静かに寡黙に伝えます。
本詩集の絵をいただきに駒宮先生のご自宅へ伺った日のこと。
白い御髪の大柄な先生が、緊張で固まっている私に注いでくださった柔らかな眼差しは、今でも大切な宝物です。
少年少女から大人まで。
読者の年齢、体験に応じた感銘を感じさせてくれる詩集『シリア沙漠の少年』と井上靖文学館の企画展。
どうぞ、この奥深い世界を味わってくださいますよう。
西野真由美

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