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銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

川端文学研究会◯西野真由美の社長ブログ

川端文学研究会◯西野真由美の社長ブログ
川端文学研究会の今年の年報ができました。
『川端文学への視界No.25  年報2010』(定価2625円)です。
編集ご担当の先生方は、ホッとなさっておられるでしょう。
今年は、会創立から40年の節目の年。
その記念すべき大会は、今日、6月27日日曜日に、二松学舎大学で開催されます。
川場康成氏がご存命の頃から発足している川端文学研究会。
発足準備の実務を担っておられた若き研究者の方々と、毎夜熱く語り合っていた父や祖父。
子どもだった私にも、その情熱が伝わってきたものでした。
そして、その情熱は今も変わりありません。
羽鳥徹哉会長のもと、川端文学をこよなく愛する方々が、各地から集っています。
川端文学研究会創立40年、
  おめでとうございます!
川端文学研究会は、どなたでもご入会いただけます。
年会費5000円。
会員には年報をお送りしますし、研究会の活動や、年報への投稿に参加できます。
お問い合わせは、銀の鈴社まで。

2011カレンダー 阿見みどり

月日の過ぎるのは ほんとに早い
2011年のカレンダーの問い合わせがきて、あわててスタートする。
原画展の後処理などで、ほっとしたところに・・・
1月は万葉野の花の顔となる藪椿
どのような表情で表現するか、藪椿のありのままの姿に落ち着く。
浜松の万葉の森公園の椿の山斜面、鎌倉源氏山公園山頂付近でのスケッチを元に描きはじめる。
ちょうど鶴岡八幡宮のぼんぼりまつりへの寄進のしめきりでもあり、例年のようにまず大きなぼんぼり用の和紙にドーサびきをすることから始める。
原寸大の椿、いい感じにおさまってひと安心。
次は、7月用の百合。
昨日のいけばなの花材で、すっかり情が移ったかわいい乙女百合の出番にする。本当は山百合なのでしょうけど。

6月のスケッチ教室  阿見みどり

暑い雨の日でした。
2時からのはずが、20分ぐらい前にはほぼ揃い、だれともなくおしゃべりしながらもう描き始めて・・・。
このほんわり熱気をいただくだけでも、私には、思い切って教室を始めてよかったと思います。
それよりも、それぞれに初回から目に見えて筆運びが軽やかなり、単調な色調から花姿の表情をとらえて、水と絵の具のハーモニーを表現した絵に変化しているのを確認できてうれしい日でした。
描くことが一番 と長谷川先生も深沢紅子先生もよくおっしゃっていましたが、ほんとうに実感です。
今日も一足はやめにいつものKさんが、お庭や裏山のお花をたくさんおもちくださいました。
  山あじさい、墨田の花火、八重のどくだみ、八重のタチアオイ、アザ   ミ、シャラ、アプチロン、
銀の鈴社玄関よこのコーナー(私のたいせつな宝の園=銀の鈴ガーデン)の
  変わりてっせん、どくだみ、黒種そう、カヤ草、ペチニア、チョコレー  トコスモス
  自宅のホタルブクロ、チョコレート色のカタバミ
  朝市のあじさい・・・・
 
2時間はあっという間にすぎて、土砂降りの中を帰られました。2時間半もかかるOさん、みなさまどうぞ家まで安全に。

6月のある日   阿見みどり

梅花うつぎが垣根の上からのぞいているのを見つけ、細い空間を身体をよじりながら近づいて、惜しげなく切り、自宅と銀の鈴ギャラリーにかざりました。
その手前には、あけびの青い実が。
これはアトリエの花瓶に。美しい色の変わらぬうちに早く描かねば・・・。
 
「湘南世代」という新聞の取材もはいり、今日は時間の過ぎるのが早く感じたことです。
大谷美術館前のほたるぶくろ、ご近所の崖にいっぱいの岩たばこ・・・早く描きたいけど、行動に移す余裕がないのは、体調のせいかも。
暑かったり、涼しかったりなんとなく気分が重い。こんなときはお花を描いても、お花に詫びをいれる結果になる。静かに静かに、小犬のグーちゃんと遊びましょう。

『もうひとつの赤ずきんちゃん』絵本原画展


『もうひとつの赤ずきんちゃん』絵本原画展 西川律子 文・絵
後援:鎌倉市教育委員会 
期間:前期2010年6月17日(木)~7月13日(火)
   後期2010年7月17(土)~8月8日(日)
時間:10:00~17:00【水曜定休】
場所:銀の鈴ギャラリー抽象画の絵本『もうひとつの赤ずきんちゃん』は美しい色と形のハーモニーの世界。原画とオブジェで楽しむ展示。
『赤ずきんちゃん』関連資料・グッズも同時展示・販売いたします。
『もうひとつの赤ずきんちゃん』書籍のお求め・詳細はこちら。

西野真由美の社長ブログ◯日本画とポエムが出会う時

西野真由美の社長ブログ◯日本画とポエムが出会う時
6日日曜日、銀の鈴文化サロンで、お話会「日本画とポエムが出会う時」が開催されました。
今春刊行した詩画集『こもりうたのように  美しい日本の12ヶ月』を中心に、著者で詩人の佐藤雅子さんと、佐藤太清美術館顧問の安田晴美さんにお話を伺いました。
じつは、雅子さんは太清画伯の娘さん。そして、晴美さんは、その雅子さんの一人娘。
まず、本書の一月の絵にこめられたエピソードから。
モデルの雅子さんは、赤いおべべに兵児帯しめて、何不自由なく暮らしているお嬢様そのもの。
展覧会の会場で、そうつぶやいたお客様に、雅子さんは、晴れ着の真実を語ったそうです。
絵が描かれたのは、終戦直後で何もない時。
晴れ着は、お母様がご自分の長襦袢を縫い直してあつらえてくださったのです。
そして帯は、画伯の失敗した絹本を、これもお母様が晒して色を抜き、絞り染めにしてあつらえた兵児帯。
人物画はあれを含めて二点しかないといいます。
あの絵から感じる温かな眼差し。
少女の表情や結わかれた髪の先まで、慈しむような視線を感じていた私には、納得のエピソードでした。
誰も入れなかったという画伯の画室に、いつも入り浸りだったという晴美さん。
ここぞという線を描く時の凄まじい気迫。
その一筆を、グッと息を止めてうなりながら描く姿に、画室の傍らで晴美さんもまた息を止めて見入っていたそうです。
画伯のうなり声は、辛さや苦しみなどを一切感じさせない、真に美しい絵を生み出すための呻吟、濾過作業だったのかしら。
うなり声は、産みの苦しみだったのですね。
美術の学校への進学を希望する雅子さんへ、それを許さなかったという画伯。
雅子さんの告白に、ご参加くださっていた画伯のお弟子さんは、たくさんの弟子がいる中で、娘がいたら公平に見られないこと、そして画壇での親の七光りを避けたいとおっしゃっていたと証言され、雅子さんも驚いておられたり。
「児童文芸」2009年10・11月号に掲載されていた、佐藤雅子さんのエッセイ「父の音」。
その単行本のようなお話は、深い愛情がたっぷりのノンフィクション。
画伯と日常生活を共に過ごしてきた娘と孫の目から見た、制作現場の裏話などと一括りにしたくない、貴重なお話を伺うことができました。
西野真由美

2011年 万葉野の花カレンダー製作メモ  阿見みどり

美しい日本の12か月
カレンダー製作時、いつも日本に生まれてよかったーとつぶやいてしまいます。
四季折々、月づきの自然の表情。私がテーマとする万葉時代の野の花たちは、今も身近なところに姿を見せて季節を知らせてくれます。
銀の鈴ギャラリーを訪れてくださった緑ゆうこさんの著書「植物になって人間をながめてみると」は、軽妙なタッチで楽しく、読み進めるおすすめの本です。(紀伊国屋書店刊)
  食物連鎖の頂点にたつ人間は、光合成によって連鎖の底を支える植物  を、衣食住すべてに利用しながら生きてきた。でもそれは、植物からすれ ば逆さまかも知れない。光合成をやれない人間は、太陽を食べて成長する 日光食の植物を利用できるほど偉くはないのだ。
  植物になったつもりで世界を眺めてみる。すると植物のために働き過ぎ て、土壌を滅ぼし、水や窒素の循環を狂わせ、地上の光合成の許容範囲を 超えて拡大しすぎてしまった人間の姿が見えてくる。・・・
 草花の好きな著者の草花の目線からこそ見えてくる私たちの生き方に、ページを繰るごとに、ハッとしてしまいます。
 私は可憐な花、たくましい花、と短絡的にしか対してこなかったことにあらためて気づきました。
 宇宙から元気に帰った野口さんのひとこと、「地球の匂い」があたりまえになっていることに。
 

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