井上良子詩集『太陽の指環』〇西野真由美
ジュニアポエムNo.223『太陽の指環』(井上良子詩・銅版画)がうまれました。
ひらがなが多くて、難しい言葉を使っていない少年詩。
けれども、そこに広がっている世界は果てしなく澄んだ深い世界です。
子どもは子どもなりに。
大人は大人として。
その人の経験と感性で、様々に感じとれる詩集です。
表題の「太陽の指環」は、序詩。
今年の5月21日の金冠日蝕。
太古からつづく自然の営みをうけて、タイトルが決まりました。
銅版画の繊細な線が、詩人の震える琴線と響き合う、透き通った詩集。
きっと貴方の宝物になるでしょう。 西野真由美
きのねっこ
井上良子
ちきゅうをつかんだ おおきな手
きのねっこ
おしりをのせて みきにもたれて
しんこきゅう
きのうのこと あしたのこと
わすれてすわる
みあげるえだは
あおいそらに
ねっこの思い 伝えようとしている