『小さな勇気』江口正子詩集○西野真由美の社長ブログ
江口正子詩集『小さな勇気』(ジュニアポエムNo.217)のご紹介です。
前作『水の勇気』(ジュニアポエムNo.205)と同じく、
?見八重子さんがリズミカルで柔らかな絵を添えてくださいました。
『ぞうのかばん』(ジュニアポエムNo.66・赤星亮衛/絵)や
『みてみたい』(銀の小箱 詩のえほん・油野誠一/絵)につづく、銀の鈴社からの4冊目です。
前作『水の勇気』の表題作は、自然を擬人化し、
そこに繰り広げられる営みから感じ取った真実の世界を詠った、哲学的な詩。
今回の表題作「小さな勇気」は、一度読んだらちょっと忘れられない、
思い出し笑いをしそうな一コマを切り取った作品。
連作のようなタイトルですが、どちらの世界も、江口正子さんの特長をよく表す詩です。
巻頭に収めた作品「毬は」は、次月の<今月のポエム>でご紹介することにして、
ここでは、その次に収載している「わらい」をご紹介しましょう。
子どもにもわかる言葉で綴られた真実の世界。
ジュニアポエムの真髄を、しっかりかみしめていただきたい作品です。 西野真由美
わらい
江口 正子
ハハハ
フフフ
ホホホ
わらいは
しょうとつ しない
フフフ
ハハハ
ホホホ
ハハハ
わらいに 羽が生えて
ひろがった わらいは
国境を こえる
(『小さな勇気』ジュニアポエムNo.217より)