新刊『わたしはきっと小鳥』
著者:はやし ゆみ 画家:渡辺 あきお
「処女出版によせて」こやま峰子(詩人)
1899年、南フランスで生まれた詩人 フランシス・ポンジュは私の心に息づく詩の泉。常に涸れずにポエジーの源、言葉の水を届けてくれる。
はやし ゆみの作品を読んだ時、ポンジュの匂いを感じた。多分、彼女はポンジュの存在を知らないだろう。
読んだことのない作品に細い糸で繋がっていることが嬉しい。宇宙が同じというのが楽しい。ポンジュの秘めやかさを、はやしさんの中に見つ
けだすことができる。
はやしさんの作品には、読者が彼女の言葉に耳を傾けたくなるような誘い水の風の道がある。
彼女は、まだまだ若い。これから言葉の道を極めてほしい。楽しんでほしい。ここには他に代えがたい創作の喜びがある。
この喜びと苦しみを糧に豊かな人生を歩いてほしいと祈るばかり。(一部抜粋)