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銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

西野真由美の社長ブログ○贈呈式のご報告

贈呈式のご報告
真夏のような日差しが眩しい21日金曜日、神楽坂の出版会館で、第14回三越左千夫少年詩賞の贈呈式がありました。
日本児童文学者協会の協会賞、新人賞等の贈呈式とあわせて。
たくさんの児童文学者や出版社、マスコミ等の方々の前で、杉本さんの受賞のご挨拶がありました。
杉本さんは、26歳の時脳梗塞と突発性難聴に襲われ、一夜にして右耳の聴力を完全に失ったこと。
打ちのめされていたその頃、八木重吉の「虫」という作品に出会い、詩を作りはじめたことなどを話されました。
そして、その「虫」を暗誦し、最後に、自作の「母」を暗誦されました。
心に響くご挨拶でした。
私は作品「母」に涙しながら、杉本さんの静かで深い大きな喜びを、しっかり抱きしめていました。
また、版元への感謝状も贈呈くださいました。
この秋の「『漢字のかんじ』を感じる展」(11月6日~23日、水曜定休・銀の鈴ギャラリーにて)で、展示させていただきます。
選考経過の報告も素晴らしい文章で、この詩集の力を認め、讃えてくださっていて、感謝にふるえる一夜でした。

八木重吉
虫が鳴いている
いま ないておかなければ
もう駄目だというふうに鳴いている
しぜんと
涙がさそわれる
西野真由美

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