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銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

西野真由美の社長ブログ◯『水の勇気』

『水の勇気』江口正子詩集  高見八重子 絵(ジュニアポエムNo.205)が刊行されました。
 『ぞうのかばん』(ジュニアポエム)、『みてみたい』(詩の絵本)に続く、江口正子さんの世界。
 子どもにもわかる言葉で、どんどん進む開発や、環境問題に想いを馳せるような詩もたくさん収載。
 作品「雑草」では、
「ごめんね
   花を 咲かせたいのね
   ごめんね
   自分を 咲かせたいのね」…部分
 と、家を建てるために刈り取る雑草へ呼びかけます。
 タイトル詩「水の勇気」では、滝壺へ飛び込んでいく水の勇気を見つめます。
  「先に 進んだ
      水たちの
      雄叫びが きこえてくる
    
      足が 震える
      いのちが 震える
       水は
       ひとつの 試練に
       震えながら 飛び込む」部分
 誰でも、思い切って飛び込まなければならない瞬間を、何度か経験しているでしょう。
 子どもたちも、これから幾度も直面していくだろう瞬間。
 大きな流れに押し流されて、どうしても飛び込まなければならない状況。
 その時、押されながら後ろ向きに落ちて行くのか、エイっと自ら飛び込んでいくのか。
 「いのちが 震える」ほどの怖さの中で、それでも自ら飛び込んでいく勇気を持ちたい。
  そう、水のように。
 雪どけ水を描いた、静かでやわらかい表紙。
 その上で躍るタイトル文字。
 水の変幻自在さを表現していて、この表紙自体がポエムになっているようです。
西野真由美
 

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