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銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

小関秀夫詩集『風のほとり』(ジュニアポエムNo.208)○西野真由美の社長ブログ

小関秀夫さんの第二詩集『風のほとり』(ジュニアポエムNo.208)が刊行されました。
処女詩集、『風栞 (かざしおり)』(ジュニアポエムNo.61)から二十数年の時をへて、滲み出てきたポエムです。
年月をかけて何層もの濾過を経たポエムたちは、ぜひ声にだして音の響きと心地良いリズムも味わっていただきたい作品ばかり。
絹糸のように繊細な感性に溢れた本書には、詩人ならではの造語も登場します。
例えば「つぼみ菜」。
フキノトウを表現した小関さんの造語です。
絵は、野の花画家の阿見みどり。
四つの章扉が、風を伴って季節を巡ります。
  つぼみ菜
          小関秀夫
つぼみ菜 一群(ひとつ)
斜面に 一群
たいせつなもの 菜の芽のなかに
開いたそのとき
なになに出るの
空に似合った 風ですか
風に似合った 香りかな
それとも春への 語りかけ
つぼみ菜 一群
斜面に 一群
冬日つづく日
いつの日開く
   (ジュニアポエムNo.208)

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