skip to Main Content

銀の鈴社は、〈花や動物、子供たちがすくすく育つこと〉を願って活動しています

2月22日はネコの日◯西野真由美

ご無沙汰です。
2月22日はネコの日
ということで、昨日、ほぼ日の糸井あんださんが取材来社されました。
どんな記事になるのでしょう?
楽しみです。
早速、下記のようなお知らせページをアップしてくださいました。
http://www.1101.com/pl/seisakuchu/

お引越し○西野真由美

銀の鈴社は佐助庵と命名した新社屋へ移転しました!
熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな 額田王
銀の鈴社は佐助庵にて、新たな一歩を踏み出します。
潮目、というのは、まさにこんな流れのことをいうのかしら。
良い悪いではなく、昨年末から様々に、潮目がかわる時期なんだと実感する出来事が続いておりました。
おかげさまで業績も好調。
そこで、良き物件との出会いに、30周年の節目でもあると移転を決断いたしました。
雪ノ下の古民家社屋も素敵でしたが、今度は山を借景にした庭に、梅の古木や椿、馬酔木や夏椿、石灯籠まで。
囲炉裏の広間で、鳥たちのさえずりを楽しみながらおくつろぎいただけます。
文士たちが愛した鎌倉らしい静かな谷戸です。
坂道ですが、駅から少し近くなり、社屋も広くなりました。
鎌倉の自然に抱かれながら、これからも心の鈴をチリンと鳴らす文化の発信をして参ります。 西野真由美
<今月の新刊、近刊>
鎌倉文学館館長の富岡幸一郎先生の書き下ろし『鎌倉文士とカマクラ』。
魔女シリーズの18巻『魔女とカレンダーの精たち』(橋立悦子 作)。
『わが旅と人生?』(小野清四郎 写真、文)。
『ぜいたくな あさ』(白鳥博康作 もとやままさこ絵)。
重版『シナモンロールにハチミツをかけて』(岡田昭夫 著)。

ひなまつり◯西野真由美

今日は桃の節句。
銀の鈴ギャラリーは、白い桃の花や白蘭に桃色のチューリップ、アイリスの花々の宴です。
ショーウィンドウに飾ったお雛様は、いただいた手作りの作品。
じつは、お顔は爪楊枝です!
季節を楽しむ節目の行事。
少しずつでも味わいたいと思います。
絵本『はこちゃんのおひなさま』は、亡き母によく似た三人官女を愛おしむはこちゃんのお話。
雛人形と母への思慕を平和への祈りに昇華させた絵本で、教科書でも紹介されています。
西野真由美

フライングの春◯西野真由美

今朝、裏山の鶯が啼きはじめました。
一昨日から聴こえていたけれど、ガビチョウの鳴き真似かしら?と聞き流していました。
まだ2月。
裏山の鶯は、毎年暦を知っているかのごとく、3月3日に啼きはじめていたのです。
雪らしい雪も降らなかったからでしょうか。
フライング気味の鶯の初啼きを、咲きはじめた沈丁花が応援している今朝の鎌倉です。
西野真由美

第31回かまくら学府

今日は、第31回かまくら学府でした。
牧師でエッセイストの太田愛人先生、
詩人の城戸朱理先生、
文芸評論家で鎌倉文学館館長、かまくら学府会長の富岡幸一郎先生との鼎談でした。
鎌倉ゆかりの人々のお話を伺い、美味しい紹興酒やビールとともに、老舗の中国料理店、二楽荘さんのコース料理を堪能しました。

銀の鈴社:30周年◯西野真由美

おかげさまで銀の鈴社は30周年です。
明日、鎌倉の老舗中国料理店の二楽荘さんで、銀の鈴社30周年のつどいを行います。
銀の鈴社の著者や、『子どものための少年詩集』参加者の方々とのささやかな交流会です。
寒い時期の平日なのですが、遠方から泊まりがけで来てくださる方々もいらして、ありがたい限りです。
鎌倉文士たちに愛されたお店で、ともに心の鈴を響かせながら、有意義な時間を共有できたらと思います。
明日の朝には雨も止んで、お日様も顔をだしてくれるようです。
紅葉の色も鮮やかに映るでしょう。
たくさんの著者と読者の方々に支えられて、こうして三世代で30周年を迎えることができますこと、心より感謝申しあげます。
どうもありがとうございます。
そして、これからもどうぞよろしくお願い申しあげます。
銀の鈴社:西野真由美

谷川俊太郎自選詩集『そして』(ジュニアポエムNO.256)○西野真由美

銀の鈴社の30周年記念として、谷川俊太郎詩集『そして』(ジュニアポエムNo.256)を4月21日に刊行します。
『地球へのピクニック』(ジュニアポエムNo.14)以降の詩集から、ジュニアポエム用に自選してくださった一冊。
平易な言葉で表現された作品には、人生の経験値によってそれぞれが感じられる、深遠な世界が広がります。
そこには、ジュニアポエムの「子どもにもわかる言葉で綴られた真実の世界」が提示されています。
この詩集に絵を描いてくださったのは、谷川さんご指名の下田昌克さん。
下田さんがまた流石です。
「この詩集のテーマは?」
と聞かれ、
「『地球へのピクニック』以降の作品からの自選詩集です」
とお答えしたら、
「う~ん」
とつぶやきながら、ゲラ刷りにペンを走らせて、
「こんな風に、一本の線で全部をつなげたらどう?」
と。
「なんか、自分の首を絞めちゃった気がするなぁ」
下田さんは小首をかしげながら、にっこり微笑んでくださいました。
全作品に絵のついたこの詩集、表紙は黒の箔押しです。
谷川さん曰く「下田さんの一筆書きみたいな絵、即興的な軽みがあっていいですね」。
シンプルだけど、グッとくる、年齢を問わず、大切にしていただきたい詩集です。

新年のご挨拶○西野真由美


2016年がはじまりました,
あけましておめでとうございます。
今日の鎌倉は、雲ひとつない青空の下、穏やかなお正月でした。
昨夜はお寺さんにおまいりをして、久しぶりに除夜の鐘をつきました。
昨夜も大晦日とは思えないほどあたたかな夜で、風もなく、完全防寒だった私は、少し汗ばむくらいでした。
寺々の異なる音色が、大晦日の夜に沁みていきます。
同じ鐘でもつく人の腕前によって、その響きはずいぶんと違ってくるのだということも、改めて実感する夜でした。
読む人の心の鈴をチリンと鳴らすような本。
いくつかの寺社へおまいりをしながら、心を新たにしたことでした。
写真は、お正月のしつらえになった銀の鈴ギャラリーです。
本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。
西野真由美
 

『北御門二郎 魂の自由を求めて』(銀の鈴社)◯西野真由美

『北御門二郎 魂の自由を求めて』(銀の鈴社)のご紹介です。
トルストイの「絶対非暴力」「絶対平和」の思想にうたれ、死刑覚悟で良心的徴兵拒否をし、農業に勤しみながらトルストイ作品の翻訳に精魂を傾けた北御門二郎さんの伝記です。(小学校高学年以上対象)
トルストイは、翻訳について次のように述べています。
「ホメロスの物語を翻訳と原書で読み比べてみると、翻訳のホメロスは蒸留水のよう。
原語のそれは泉の水のよう、この泉の水は、それに浮かぶ木の葉の匂いや草根の香りがする」
北御門さんは、泉の水のような翻訳を目指して、『イワンの馬鹿』のイワンのように農業に勤しみ、まさに晴耕雨読で尊敬するトルストイ作品に対峙してきたのです。
著者のぶな葉一さんは、北御門二郎訳のトルストイ『文読む月日』(上下巻、地の塩書房刊)を刊行するために地の塩書房を起こし、ちくま文庫(筑摩書房)での同書刊行に尽力した方です。
トルストイの『文読む月日』は、トルストイの言葉も含めて、彼が選んだ古今東西の名言を、一年365日分収載した名著です。
かつて、東京ビックサイトで開催されたブックフェアの特別講演で、姜尚中さんが話された時でした。
最後の質疑応答で、「これだけは持っていていいと言われたら、何の本を選びますか?」という質問に、姜尚中さんは、トルストイの『文読む月日』
と、即座にお答えになっていました。
本書は、北御門さんへの崇敬の念と、深い信頼関係が根底に流れるあたたかな伝記です。
ことに、北御門さんと祖母の塩見スマさんとのくだりは秀逸です。
志をもって生き抜いた人。
その志を育んだ周りの人の、背筋の伸びた生き方に打たれます。
後半では、レフ・トルストイについても学べます。
トルストイの「絶対平和」「絶対非暴力」の思想は、インドのガンジーや、アメリカのキング牧師にも大きな影響を与えました。
「ヨーロッパが人類に寄与した全ての偉大なものをあげるとき、ロシア人が恥じて、頭を下げずにすむには、彼一人さえいれば充分であることをますます確信するようになった。そしてそこには、愛国主義などなんの役割も果たしていない」
これは、トルストイの著書『イワン・イリイッチの死』を読んだロシアの作曲家、チャイコフスキーの言葉です。
『北御門二郎 魂の自由を求めて』で、真の自由と真の平和について、考えるきっかけとなればと願います。
ぶな葉一さんには、他に下記の創作作品(ともに銀の鈴社刊)があります。

『泣いたゼロ戦』
小学校低学年くらいから
『山のみち』小学校中学年くらいから
『まぶしい涙』小学校中学年くらいから
西野真由美

『新美南吉ものがたり』○西野真由美

今年は、新美南吉の生誕101年目。
記念すべき生誕100年に滑り込みセーフで刊行されたのが、『新美南吉ものがたり』です。
南吉は、「ごん狐」や「手袋を買いに」、美智子妃殿下がお好きだという「デンデンムシノカナシミ」などの童話や童謡で親しまれています。
愛知県の半田市に記念館もありますが、29歳で夭折した南吉の子どもから読める伝記は、本書が初めて。
新美南吉記念館の方々もご協力くださり、しっかりした人物ものがたりとして誕生することができました。
新美南吉の名前は知らなくても、「ごん狐」の作者といえば「ああ。。。」といわれるほど知られている南吉の作品は、その情緒的な作風で、いまだに多くの人々に愛されています。
年末に、ラジオから聞こえてきた聴取者からの投稿に、こんな短歌がありました。
音読に孫が選んだごんぎつね何度読んでもごんは死にます
夭折した方の伝記は難しいものですが、ベテランの楠木しげおさんは、中学時代のエピソードや、南吉の後ろ盾となった巽聖歌、北原白秋との交流などを、丁寧に書いていて、大人の南吉ファンにも読み応えのある作品になりました。
南吉ファンで、南吉作品への挿画も手がけてきた画家のくまがいまちこさんも、時間的な制約の中、精魂込めて描いてくださいました。
新美南吉記念館の学芸員、遠山さんは、生誕100年記念の多忙な中、細やかに内容精査にお力添えをくださいました。
思い出すだけで胸がキュンとする南吉作品の数々は、流行りの涙活にもぴったり。
『新美南吉ものがたり』を読んで、新たな発見をしてみませんか?
西野真由美

Back To Top